“みやまがらす”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
深山烏66.7%
白嘴鴉33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
教会の高いゴシック式の尖塔せんとうはこの木のうえにすっくりとそびえたち、いつも深山烏みやまがらすや烏がそのあたりを舞っていた。
彼は、やしきをとりまいている大きな木々の枯れ枝を切ることもなかなか許さない。そこに数世紀のあいだ巣をつくっていた深山烏みやまがらすを邪魔するといけないからである。ふくろうはとの巣を占領してしまった。
白嘴鴉みやまがらすはカア/\と啼き、樂しげな鳥達は歌つた。しかし私自身の喜びの心程樂しげで音樂的なものは何もないのであつた。
そして私は今あの灰色の古い、神の家がおだやかに私の前にそびえ、その尖塔せんたふの周圍を一羽の白嘴鴉みやまがらすが舞ひ、その彼方の赤らんだ朝空の樣を思ひ浮べることが出來る。
その灰色の正面は、白嘴鴉みやまがらすの群を背景に、くつきりと浮き出してゐた。今その群は、啼きながら飛び立つた、さうして、廣い草原に下りようと、芝生しばふや庭を越えて、飛んで行つた。