“またび”の漢字の書き方と例文
語句割合
股火100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのまん中には、薄暗い十燭の電燈がブラ下がっていたが、その下に据えられた大火鉢に近く、二人の男が長椅子を引き寄せてさし向いになりながら股火またびをしているのであった。
復讐 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そこは、御成街道おなりかいどう広小路ひろこうじにかわろうとするかどであった。一方に、湯島天神ゆしまてんじんの裏門へ登る坂みちが延びていた。そこのところに、つじ待ちの駕籠屋かごやが、戸板をめぐらして、股火またびをしていた。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
番太郎の庄七は、番小屋の土間で股火またびをしながら、台所の物音へ、うどんの催促をしていた。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)