“へんたく”の漢字の書き方と例文
語句割合
貶謫100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さすれば謂は早くより因果の説を信じていたればこそ、後年貶謫へんたくされるに至って愈々いよいよ深く之を信じたので、或は早く寂照に点化てんけされたのかも知れない。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
従来の史家の多くは阿曾麻呂の多褹島守たねがしまのかみに任ぜられた事を以て、彼が道鏡を煽動した罪科によって、遠島に貶謫へんたくせられたものだと解している。しかしそれは確かに誤まりである。
道鏡皇胤論について (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
道真公が此処こゝ陪賓ばいひんとして引張り出されたのも面白い。公の貶謫へんたくと死とは余ほど当時の人心に響を与へてゐたに疑無い。現に栄えてゐる藤原氏の反対側の公の亡霊の威をりたなどは一寸ちよつとをかしい。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)