“ぶしやうひげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
無精髯50.0%
無精髭25.0%
不精髭12.5%
不精鬚12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
總髮に無精髯ぶしやうひげ、眼が細くて蟲喰ひ眉で、鼻がシラノ・ド・ベルジユラツク風で、唇の厚い、首の短かい、まことに怪奇な風貌ふうばうです。
「敵の大玉身に受けて、是非もなや、惜しき命を豊橋に、草葉の露と消えぬとも、末世末代名は残る。……」次男は無精髭ぶしやうひげの伸びた顔に、何時か妙な眼を輝かせてゐた。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「それだけなら兎も角、あの總髮は鉢卷をして居るから誤魔化されたが、間違ひなくかつらですよ。それに、顏半分の不精髭ぶしやうひげだつて、よく見ると、無二膏をなすつて、その上から火口ほぐちを附けて居る樣子で」
前々日の深酒や雪風の中を歩いたのが影響したのであらうか、「高等乞食」は、珍しく不精鬚ぶしやうひげを延ばして、床についてゐた。熱もあつたし、力弱い咳もつづけさまにするのだ。
大凶の籤 (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)