“ひとりげいこ”の漢字の書き方と例文
語句割合
独稽古100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
アルハベットの読方から、満足に教師によって手ほどきされたのではないので、まったくの独稽古ひとりげいこを積んできたのだから、発音も意味の取り方も自己流で世間には通用しそうでない。
入江のほとり (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
整えてかかる必要があるのでひと通りけるようになるまでが容易でなく独稽古ひとりげいこには最も不向きであるいわんや音譜おんぷのない時代においてをや師匠についても琴は三月三味線は三年と普通ふつうに云われる。
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「稽古をしていたんだよ。立木を相手に、剣術の独稽古ひとりげいこを」
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山間の寂しい小学校にいた間、俸給の余剰あまりを積んであがなって、独稽古ひとりげいこで勝手な音を出して、夜ごとにこれをもてあそんでいたことが、涙ぐまるるような追憶となって、乾いた彼れの心をうるおした。
入江のほとり (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)