“ひがんざくら”の漢字の書き方と例文
語句割合
彼岸桜100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二人をおおうている彼岸桜ひがんざくらが、陽にされて今にも崩れそうに見えた。ふとお菊は不安そうに訊いた。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
別れを告げて行こうとする神戸の町々には、もう彼岸桜ひがんざくらの春が来ていた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
我からと惜気おしげもなく咲いた彼岸桜ひがんざくらに、いよいよ春が来たなと浮かれ出したのもわずか二三日にさんちの間である。今では桜自身さえ早待はやまったと後悔しているだろう。
琴のそら音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)