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はっかんしょう
ふりがな文庫
“はっかんしょう”の漢字の書き方と例文
語句
割合
八寒嘯
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
八寒嘯
(逆引き)
音色に
鬼韻
(
きいん
)
のあるのは好ましいとさえ思うが、
八寒嘯
(
はっかんしょう
)
という銘の意味を酌むと、なにもかも白い氷に
凍
(
い
)
てている天地が想像されてならない。
八寒道中
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その日も、笛を習うつもりで、
八寒嘯
(
はっかんしょう
)
をたずさえて行った三五兵衛は、少しまごついて、早々に平六に見送られて帰った。
八寒道中
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして、笛ぶくろから、かれの愛笛——
八寒嘯
(
はっかんしょう
)
と
銘
(
めい
)
のあるそれを抜いて、たまらない重苦しさから、逃げようとした。
野槌の百
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
探りとった笛袋から抜いて、彼の指にかけられた
八寒嘯
(
はっかんしょう
)
は、やがて、
氷柱
(
つらら
)
の林からひびく
木魂
(
こだま
)
のように、鳴りだした。
八寒道中
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
安成三五兵衛の愛する
八寒嘯
(
はっかんしょう
)
の音にそっくりであった。それは、ひとつに静止し得ない人生の行旅と、人間の感情のように、うらむが如く、
哭
(
な
)
くがごとく、また、笑うが如く——。
野槌の百
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
笛ぶくろから、
八寒嘯
(
はっかんしょう
)
をぬいているまに、賛之丞の影は、もう、そこになかった。
野槌の百
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
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