“ぬれごとし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
濡事師66.7%
艶事師33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は、二十の年から四十幾つと云う今まで、何の不安もなしに、濡事師ぬれごとしふんして来た。そして、藤十郎の傾城買けいせいかいと云えば、竜骨車りゅうこしゃにたよる里の童にさえも、聞えている。
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
本人は一とかどの濡事師ぬれごとしの積りだから手に了へないよ。
それに比ぶれば、七三郎どのの巴之丞は、都にて初ての狂言じゃ。京の濡事師ぬれごとしとはまた違うて、やさしいうちにも、東男あずまおとこのきついところがあるのが、てんとたまらぬところじゃ
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「ナニ、雪之丞の? へえ、あの名うて艶事師ぬれごとしの? いえ、なに、これが恰度ちょうど、その、雪之丞さんの、宿屋でごぜえますよ。へ、へ、へ」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)