“なにやつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
何奴100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「無礼なり何奴なにやつなれば、われを野良犬とののしるぞ」「無礼なりとはなんじが事なり。わが飼主の打取りたまひし、雉子きぎすを爾盗まんとするは、言語に断えし無神狗やまいぬかな」
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
それを聞く嬉しさ、身も浮くばかりに思う傍から、何奴なにやつかがそれを打ち消す、平田はいよいよ出発したがと、信切な西宮がいつか自分と差向いになッて慰めてくれる。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
「これは尋常の眠りではない! 五更呪縛ごこうじゅばくの妖術によって睡眠ねむりの中へ引き込まれ、前後を失ったに相違ない! それにしてもいったい何奴なにやつめが、かかる妖術を使ったものぞ」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)