“なかじきり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
中仕切90.9%
中為切9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いいえ……」中仕切なかじきりの向うからお綱の声がした。お綱はすッかり朝化粧まですまして、なりもきちんとできていた。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたくしが店先の硝子ガラス戸をあける時には、いつでもきまって、中仕切なかじきりの障子ぎわにきちんと坐り、円い背を少し斜に外の方へ向け、鼻の先へ落ちかかる眼鏡をたよりに、何か読んでいる。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
歳計をなすものに中為切なかじきりということがある。わたくしはこの数行を書して一生の中為切とする。しかし中為切があるいはすなわち総勘定であるかも知れない。
なかじきり (新字新仮名) / 森鴎外(著)