“とんぷく”の漢字の書き方と例文
語句割合
頓服100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
母親は夕餉ゆうげまで眼をさまさなかった。支度が出来たので起して喰べさせ、煎薬せんやく頓服とんぷくをのませると、びっくりするほどの効きめで、すぐにまた眠りだした。
追いついた夢 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
私は平生から用意してあるモルヒネの頓服とんぷくを飲んで、朝も昼も何も喰べずに寝ていた。
遁走 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
院長が夜更よなかに特別に診察にまわって、心臓の手当てらしい頓服とんぷくをくれた前後の二、三日は、笹村は何事をも打ち忘れて昏睡に陥っている子供の枕頭まくらもとに附ききっていたが、時々ゆるんだ心が
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)