“てんゆ”の漢字の書き方と例文
語句割合
諂諛100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
虚文虚礼便佞べんねい諂諛てんゆいやしとして仕官するを欲しなかった二葉亭もこの意外なる自由の空気に満足して、局長閣下と盛んに人生問題を論じて大得意であった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
二人にだけ夏姫の肌着を見せた所からすれば、霊公も既に二人のことを知っているのではなかろうか? 主君の戯れに、諂諛てんゆの笑を以て応えて良いものか、どうか。
妖氛録 (新字新仮名) / 中島敦(著)
すでに利己心や憎悪心や諂諛てんゆや傲慢がそれの明るい拡りゆく自由さを失わせていたとすれば、婦人に対する愛や交りが本当に純潔であろうなどとは誰も信じないことである。
語られざる哲学 (新字新仮名) / 三木清(著)