“てんしょういん”の漢字の書き方と例文
語句割合
天璋院100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「何でも天璋院てんしょういん様の御祐筆ごゆうひつの妹の御嫁に行ったきのっかさんのおいの娘なんだって」「何ですって?」「あの天璋院様の御祐筆の妹の御嫁にいった……」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これらの報知しらせが江戸城へ伝えられた時の人々の驚きはなかったという。ことに天璋院てんしょういん和宮様かずのみやさまをはじめ、大奥にある婦人たちの嘆きは一通りでなかったとか。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
車屋のかみさんやら、二絃琴にげんきん天璋院てんしょういんまで買収して知らぬに、前歯の欠けたのさえ探偵しているのに、寒月君の方ではただニヤニヤして羽織の紐ばかり気にしているのは
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)