“ちついれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
帙入50.0%
套入50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
帙入ちついれ書物ほんに記されてあった、『くぐつ、てんせい、しとう、きようだ』……この謎語の意味解ってござる! 人形の眼を指の先で、強く打てという意味なのでござる。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
何の変わったところもない、帙入ちついれの書物ではあったけれど、その書物だけが奇妙にも、逆さに置かれてあるのであった。即ち裏表紙を上へ向けて、特に置かれてあるのであった。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
紅毛振の扉である。扉と向かい合った一方の壁には、巨大な書棚が据えてある。書棚には本が積んである。巻軸もあれば帙入ちついれもある。西班牙スペイン文字の本もある。いずれも貴重な珍書らしい。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
すべて立派な套入ちついれにしてある著作の全部をば一冊々々取出して読み返しつつ、あああの双紙を書いた時分じぶんには何をしていた。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)