“せいしゆく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
靜肅50.0%
世粛25.0%
省叔25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
木場へ行くと、町内大きな聲で物も言はない有樣で、その不氣味な靜肅せいしゆくの底に、甲州屋の屋根が、白々と晝下りの陽に照されて居りました。
巽斎は名は孔恭こうきようあざな世粛せいしゆくと云ひ、大阪の堀江に住んでゐた造り酒屋の息子である。巽斎自身「余幼年より生質軟弱にあり。保育をもつぱらとす」と言つてゐるのを見ると、兎に角体は脾弱ひよわかつたらしい。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
安原三吾と鈴木作右衛門とはやゝくらい人物である。市河三陽さんは寛斎漫稿の安原希曾きそう、安原省叔せいしゆくかみに見えた三吾を同一人とすると、名は希曾、あざなは省叔、通称は三吾となる筈だと云つてゐる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)