“じじゅん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
耳順66.7%
滋潤33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしがそもそも最初にこの劇場の楽屋へ入り込んだ時、わたくしの年齢は既に耳順じじゅんに達していた。
勲章 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
もちろん人によっては而立じりつの年に至っても立ち得ず、不惑ふわくの年に至ってなお惑溺わくできの底にあり、知命ちめいの年に焦燥して道を踏みはずし、耳順じじゅんの年に我意をもって人と争うこともあるであろう。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
論者のいうごとき諸点、すなわち諸国の為政者に説き、有能な弟子を養成したというのは、むしろ六十耳順じじゅんに関係ある時代(五十七歳—七十歳)であって、五十知命に近いころではない。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
ここは峻厳しゅんげんとか崇高とか、遠きに仰ぐ世界ではない。ここは密な親しげな領域である。されば工藝は情趣の世界、滋潤じじゅんとか、親和とかがその心である。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)