“しんない”の漢字の書き方と例文
語句割合
新内100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三十前後の新内しんない流しをつかまえ、かれにお酒をすすめたが、かれ、客の若さに油断して、ウイスキイがいいとぜいたく言った。
狂言の神 (新字新仮名) / 太宰治(著)
時によると、表を、新内しんないながしが通った。ヴァイオリンの俗謡が響いた。夜分は、客を呼ぶ女の声が聞えることもあった。
溺るるもの (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
新内しんない若辰わかたつが大の贔負ひいきで、若辰の出る席へは千里を遠しとせず通い、寄宿舎の淋しい徒然つれづれにはさびのある声で若辰のふしころがして喝采かっさいを買ったもんだそうだ。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)