“しょうにゅうどう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鍾乳洞71.4%
鐘乳洞28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天井から鍾乳洞しょうにゅうどうのようにたれさがっている無数のふくらみは、あれは乳ぶさのむれであろうか。
影男 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
奥多摩おくたま鍾乳洞しょうにゅうどうで会ってから、もう何年になるかな。あの時きみはすぐ刑務所に入れられたが、一年もしないうちに、刑務所を脱走して、どこかへ姿をくらましてしまった。
青銅の魔人 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
宇治たちの大隊は盆地を横断し、盆地の南入口付近の密林中に行嚢こうのうを解き、仮小屋や鐘乳洞しょうにゅうどうに分散、もっぱらツゲガラオ飛行場に対する遊撃戦を待機していた。
日の果て (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
それ丈けでも随分雄大な景色ですが、その上、天井を支える為に、梁から無数の細い棒が下っていて、それが、まるで鐘乳洞しょうにゅうどうの内部を見る様な感じを起させます。
屋根裏の散歩者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
部下と共に、斬込みに使用する破甲爆雷などの製造に寧日ねいじつなかった。製造所は鐘乳洞しょうにゅうどうの中であった。鍾乳石の垂れ下る洞窟の中で、一日中火薬の臭いと共に暮した。
日の果て (新字新仮名) / 梅崎春生(著)