“しぶがみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
澁紙55.6%
渋紙44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けてゐるのはその澁紙しぶがみ色にけた皮膚のせゐで、實は三十五六をあまり越してゐないかもわかりません。
其處は三疊ばかりの板敷の納戸で、床板には何の變りもありませんが、隅に片寄せた澁紙しぶがみをほぐすと、往來や、庭にあつたやうな土が、ザラザラするほど疊込んであります。
おりおりせみの声が向いの家の糸車の音にまじる。六日は日曜日で、石田のところへも暑中見舞の客が沢山来た。初め世帯を持つときに、渋紙しぶがみのようなものでこしらえた座布団を三枚買った。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
そこは三畳ばかりの板敷の納戸で、床板には何の変りもありませんが、隅に片寄せた渋紙しぶがみをほぐすと、往来や、庭にあったような土が、ザラザラするほど畳込んであります。