“澁紙”の読み方と例文
新字:渋紙
読み方割合
しぶがみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
澁紙しぶがみ色にけてさへゐなければ、顏立も尋常ですが、手足と顏の外は、寸地も白い皮膚のない大刺青ほりものの持主と後でわかりました。
松藏は膝に双手もろてを置いたまゝ、ボロボロと涙をこぼすのです。日光と土とに荒された、澁紙しぶがみ色の頬を傳はつて、その涙は胸から膝小僧まで落ちるのです。
けてゐるのはその澁紙しぶがみ色にけた皮膚のせゐで、實は三十五六をあまり越してゐないかもわかりません。