“こわくだに”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小涌谷66.7%
小湧谷33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それで、実は私は小涌谷こわくだにの方へ行くつもりであったのですが、貴君にお目にかかれはしないかと云う希望があったものですから、二三日、此処へ宿とまって見る気になったのです。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
蘆の湯から一里ばかり下の中腹にある小涌谷こわくだにや底倉、宮の下などは旅館も完備してゐて入湯するには何斯なにかが便利ではあるが散歩はいつも溪の底の單調な一と筋道に限られてゐる。
箱根の山々 (旧字旧仮名) / 近松秋江(著)
電車が出来てから、箱根は却つて奥の方が好くなつた。湯元や塔の沢よりも、強羅がうら仙石せんごく小湧谷こわくだにの方が好くなつた。
女の温泉 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
小湧谷こわくだに大地獄おおじごくの音を暗中あんちゅうに聞いた。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)