“こわいろや”の漢字の書き方と例文
語句割合
声色屋100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三月になるとなかちょうは桜の花盛り。それから後は花菖蒲、秋になると菊の花だ。両側ともずっとお茶屋の二階。芸者が上っている。新内の流が通るね。声色屋こわいろやが来る。ボアン。ええお二階のお客さま。
使命をなかばにしてズタ斬りとなるか、無念の鬼となろうとしているのを、世間はよい絃歌げんかさわぎで、河岸を流す声色屋こわいろやの木のかしら、いろは茶屋の客でもあろうか、小憎いほどいいのど豊後節ぶんごぶし——。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)