“こはるびより”の漢字の書き方と例文
語句割合
小春日和100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十一月のはじめで、小春日和こはるびよりというのだろう。朝から大空は青々と晴れて滝野川や浅草は定めて人が出たろうと思われるうららかな日であった。
月の夜がたり (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
上等の小春日和こはるびよりで、今日も汗ばむほどだったが、今度は外套を脱いで、杖のさきには引っ掛けなかった。ると、案山子かかしを抜いて来たと叱られようから。
若菜のうち (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いくら山の上でも、一息に冬の底へ沈んではしまわない。秋から冬に成る頃の小春日和こはるびよりは、この地方での最も忘れ難い、最も心地の好い時の一つである。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)