“こっきしん”の漢字の書き方と例文
語句割合
克己心100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一度退きかけた敬太郎の好奇心はこの答でまた打ち返して来そうにしたが、くないという克己心こっきしんにすぐ抑えられた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「これくらいな折檻せっかんで、口を割るような男に、なんで大事な役目を主人が申しつけるものか。無益なことをせずに、ひと思いに、この首を落せ」むしろ自分の克己心こっきしん
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
父は閑日月かんじつげつ詮議せんぎよりもむしろその方をよろこんでいたのだろう。そこに父の平生抑えていてゆるめぬ克己心こっきしんの発露がある。こうして父は苦行の道をえらんで一生を過したといって好い。