“ぐれつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
愚劣100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「まあ野々宮さんのところつて、御談義を聞いてい」と云ひ棄てゝ、相手は池の方へ行き掛けた。三四郎は愚劣ぐれつ看板かんばんの如く突立つゝたつた。与次郎は五六歩つたが、又笑ひながら帰つてた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
まず第一に、かれは恭一のやり方がきわめて愚劣ぐれつであり、自分に対するこの上もない侮辱ぶじょくであると思った。自分が道江を思っていることは、道江の父にはもうはっきりわかっているにちがいない。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
「それは愚劣ぐれつきわまる。よろしいか。わしの考え出した作戦というのは、至極しごく簡単明瞭かんたんめいりょうである。それは、ドイツに対して『わがイギリスは貴国を援助するぞ』と申入れれば、それでよろしいのじゃ」