“くわんこつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
顴骨100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは氣性者きしやうものによくある線の堅さから來る感じで、二十八の豊滿な大年増、鼻も顴骨くわんこつも高くあごが開いて、決してみにくいといふ程でなくとも好感の持てる顏ではありません。
二人は取組合とつくみあつた。八は酒で体を悪くしてからは、余り力が出ない。又別当太吉も、色の白い、鼻と顴骨くわんこつあごとが顔に四箇の突角を形づくつてゐる男で、これも余り強くはない。
金貨 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
顏も顴骨くわんこつが稍出張つてゐるのが疵であるが、眉や目の間に才氣が溢れて見える。伊織は武藝が出來、學問の嗜もあつて、色の白い美男である。只此人には肝癪持と云ふ病があるだけである。
ぢいさんばあさん (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)