“くさいち”の漢字の書き方と例文
語句割合
草市100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十二日も十三日も盂蘭盆の草市くさいちで、廓も大門口から水道尻すいどうじりへかけて人の世の秋の哀れを一つに集めたような寂しい草の花や草の実を売りに出る。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
江戸へはいると、草市くさいち羽子板市はごいたいちよと、あわただしく雑沓している都会の雰囲気ふんいきが、ぬるい気持に彼女をつつんで、四囲の人の目も冷ややかに光る、地方を追われ通して来たお蝶をほっと息づかせて
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
先月かぎり廓へ足蹈みも致さぬが、ゆうべは仲の町の草市くさいちであつたな。市は相變らず繁昌したことであらう。
箕輪の心中 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)