“きばん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
棋盤66.7%
基盤33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
棋盤きばんの上での戯れによく使われるが、おこりはやはり兵学上の語だろうと思う。聖賢の語は、こう率直でない。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この一便こそ、秀吉が清洲会議以後の受身と隠忍いんにんの、休息期を離れて、初めて天下の棋盤きばんへぱしっと一石打って出た、消極から積極への一転を予告するものだった。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あたかも兵法の妙手が、ここの一天地を棋盤きばんとして、大展陣を試みたかのようである。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
みずから全土の朝廷軍を御簾ぎょれんの内からうごかすの御意志は元々なかったが、しかし諸将を用いること棋盤きばんの駒のごとく、機略縦横な謀略の才なども、ついには御自身を兵火のうちに投じ
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かれの帷幕いばくは、家康から実地教育をうけるたびに、いわゆる徳川譜代をもって固めた、後の基盤きばんを作っていた。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)