“きばさみ”の漢字の書き方と例文
語句割合
木鋏100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
赤坂の方も定めておかわりもなかるべくと存じ申し候。加藤の伯父さんは相変わらず木鋏きばさみが手を放れ申すまじきか。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
上がって来る時に頭をひどく天井にぶっつけた。葡萄酒瓶のかごをかかえて梯子段を上りきった時には、息が切れてしまうような思いをした。それから木鋏きばさみをもって庭へ行った。
土掻つちかきや、木鋏きばさみや、鋤鍬すきくわの仕舞われてある物置にお島はいつまでも、めそめそ泣いていて、日の暮にそのまま錠をおろされて、地鞴じだんだふんで泣立てたことも一度や二度ではなかったようである。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)