“かなぼうひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
金棒引55.6%
金棒曳44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しばらくしてわたしたちは夕食の食卓しょくたくにすわった。食事は長くはかからなかった。なぜなら金棒引かなぼうひきであるこのおばさんは、そのばんごくお軽少けいしょうのごちそうしかしなかった。
「いえ、お勝手へ潜り込めば、どんなことだって出来ます。下女のお角は、江戸生れを自慢にして居る金棒引かなぼうひきですから、お勝手を空っぽにして、どこまでも遊んで歩いております」
「向うの駄菓子屋の女房ですよ、——神田一番の金棒曳かなぼうひきで、町内のおかずの匂いまで嗅ぎわけて歩く女で」
「佐太郎の妹で、出戻りの四十女。お紺という、ちょいと色っぽい中婆さんですがね。こいつは、江戸一番の金棒曳かなぼうひきで、下女代りに兄の家の世話を焼いております」