“かしょうじ”の漢字の書き方と例文
語句割合
何小二100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
馬は、きずの痛みでうなっている何小二かしょうじを乗せたまま、高粱こうりょう畑の中を無二無三むにむさんに駈けて行った。どこまで駈けても、高粱は尽きる容子ようすもなく茂っている。
首が落ちた話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
馬の上から転げ落ちた何小二かしょうじは、全然正気を失ったのであろうか。成程なるほどきずいたみは、いつかほとんど、しなくなった。
首が落ちた話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
何小二かしょうじは軍刀をほうり出すと、夢中で馬のくびにしがみついた。確かに頸を斬られたと思う——いや、これはしがみついた後で、そう思ったのかも知れない。
首が落ちた話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)