“かおぎぬ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
面紗50.0%
面布50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
修道女が応接室に呼ばれる時には、それがたとい院長であろうと、前に述べたとおり、口だけしか見えないように面紗かおぎぬを顔の上に引き下げる。
行き来する面紗かおぎぬをかけた女たちから遠くに離れていたので、彼はほとんど自分の前には影が動き回るのを見るだけだった。
遠くから面紗かおぎぬがそれらの笑いを監視し、影がそれらの輝きをにらんでいるが、それにもかまわず皆輝き皆笑う。四方の陰鬱いんうつな壁もしばしは光り輝く。
その面布かおぎぬはかつて十分に透き通ったものにされたことがなく、かつて十分に高く引き上げられたことがなかった。だれものぞこうともしない所にまで、やたらに留め金や留め針が使われた。