“おなお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
御癒80.0%
於直20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私がこうして書斎にすわっていると、来る人の多くが「もう御病気はすっかり御癒おなおりですか」と尋ねてくれる。私は何度も同じ質問を受けながら、何度も返答に躊躇ちゅうちょした。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それが二三人で持ち合ってなかなか捗取はかどらないような湿しめを帯びていた。やがて医者の声で、どうせ、そう急には御癒おなおりにはなりますまいからと云った言葉だけが判然はっきり聞えた。
変な音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
つまり、名前の分らない首の鑑定人にされたわけだ。小姓織田於直おなおの持ち来れる首、安養寺見て「これは私の弟甚八郎と申すものに候」と云った。
姉川合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)