“おおゆ”の漢字の書き方と例文
語句割合
大湯100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
戸外は秋の灰色に曇った日、山の温泉場はややひまで、この小屋の前から見ると、低くなった凹地くぼちに二階三階の家屋が連って、大湯おおゆから絶えず立ちあがる湯の煙は静かに白くなびいていた。
ネギ一束 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
七月中旬に大湯おおゆ温泉の東栄舘に四、五日滞在して、林治を案内者として駒ヶ岳へ登った、それから林治を連れて銀山平の高橋農場へ着いた、白井が兼ねて依頼しておいた案内者の大久保某は
平ヶ岳登攀記 (新字新仮名) / 高頭仁兵衛(著)
なにしろ、大湯おおゆの横にひッついている湯番小屋で、五刻いつつの拍子木を打ち、導引どういんの笛がヒューと澄む頃までは、このかしましさがやまないのである。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)