“いんう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
因杅33.3%
淫雨33.3%
陰雨33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひいて因杅いんう将軍公孫敖こうそんごうは騎一万歩三万をもって雁門を、游撃ゆうげき将軍韓説かんせつは歩三万をもって五原ごげんを、それぞれ進発する。近来にない大北伐ほくばつである。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
連戦十余日。漢軍はついに退くのやむなきに至った。李陵りりょうに師事する若き左賢王さけんおうは、別に一隊を率いて東方に向かい因杅いんう将軍を迎えてさんざんにこれを破った。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
春の天気の順当であったのに反して、その年は六月の初めから寒気と淫雨いんうとが北海道を襲って来た。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
吉田老母は洞谷の母であらう。「廿一日。陰雨いんう。柏子脳痛十八日来漸々ぜん/\緩和に赴く。」「三十一日。晴。吉田老母今日迄逗留之処、今夕より帰宅。」柏の病はえたのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)