“あこめ”の漢字の書き方と例文
語句割合
袙100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黒の上着の下から臙脂（えんじ）、紅紫の下襲（したがさね）の袖（そで）をにわかに出し、それからまた下の袙（あこめ）の赤い袂（たもと）の見えるそれらの人の姿を通り雨が少しぬらした時には
源氏物語：35 若菜（下） (新字新仮名) ／ 紫式部(著)
かやうな御意で、娘はその時、紅（くれなゐ）の袙（あこめ）を御褒美に頂きました。所がこの袙を又見やう見眞似に、猿が恭しく押頂きましたので、大殿樣の御機嫌は、一入よろしかつたさうでございます。
地獄変 (旧字旧仮名) ／ 芥川竜之介(著)
六人の侍童の姿は朱色の服の上に桜襲（さくらがさね）の汗袗（かざみ）、袙（あこめ）は紅の裏に藤襲（ふじがさね）の厚織物で、からだのとりなしがきわめて優美である。
源氏物語：17 絵合 (新字新仮名) ／ 紫式部(著)