“あいいん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
哀韻66.7%
愛飲33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その騒音に入り交じって、時々人間の呶号どごうが響き渡ってくるのです。と、やがてどこからともなく澄み切った尺八の音が、哀韻あいいん切々と耳を打ってきました。
棚田裁判長の怪死 (新字新仮名) / 橘外男(著)
女の語る一言一句が、遠い国の歌のしらべのように、哀韻あいいんを含んで私の胸に響いた。昨夜のような派手な勝ち気な悧発りはつな女が、どうしてこう云う憂鬱ゆううつな、殊勝な姿を見せることが出来るのであろう。
秘密 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
わけて紅玉べにだまを溶かしたような葡萄酒ぶどうしゅ愛飲あいいんし、時々、菓子器に盛ってある南蛮菓子を取っては食べ、かつ語るのであった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)