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『曲者』
ふりがな文庫
『
曲者
(
くせもの
)
』
☆その男が私の前に坐って何か話しているのだが、私は妙に脇腹のあたりが生温かくなって、だんだん視野が呆けてゆくのを覚える。例によって例の如く、これは相手の術策が働いているのだなと思う。私は内心非常に恥しく、まる裸にされて竦んでいる哀れな女を頭 …
著者
原民喜
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「進路」進路社、1948(昭和23)年2月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約8分(500文字/分)
朗読目安時間
約13分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
覘
(
うかが
)
頑
(
かたくな
)
寛
(
くつろ
)
対
(
むか
)
川獺
(
かわうそ
)
愈々
(
いよいよ
)
棄鉢
(
すてばち
)
睥
(
にら
)
竦
(
すく
)
辛棒
(
しんぼう
)
顳顬
(
こめかみ
)