まち《或る友に》《あるともに》
枯れ葉は足につつかかり 街燈はぬれてまたたき 霧さへ降つてゐたおそい街の夜だつた お前は人の歌をそつと歌ひ お前は思い出したやうに歩いた 僕たちの街と本当に言へただらうか 美しい愛情の破片が そこに花咲いてゐただらうか あきらめたやうに枯れ …
題名が同じ作品
(新字新仮名)宮本百合子 (著)
(旧字旧仮名)桜間中庸 (著)