古い伝統の床板を踏み抜いて、落ち込んだやっぱり中古の伝統長屋。今度の借家は少し安普請で、家具は仕入れ。ボールの机にブリキの時計、時計はいつでも三十度くらい傾いて、そして二十五時のところで止っている。いつまでも止っている。今度の大地震の来る日 …
著者 | 寺田寅彦 |
ジャンル | 芸術・美術 > 絵画 > 絵画 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「霊山美術」1928(昭和3)年11月 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約2分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約4分(300文字/分) |