“逝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
60.6%
23.5%
6.6%
2.7%
なくな1.8%
かく1.3%
みまか0.9%
いな0.4%
0.4%
せい0.4%
なく0.4%
ゆき0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私の成功のちょく処までは是非存命でいてもらいたいと思った甲斐かいもなく、困難中にかれたことと、今度また折角苦しい中から
彼が手をかける迄もなく、自分できちんと畳み附けてったらしい。古い帯も、持物も、すべてが几帳面に、その上に乗せてあった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
肩から胸まで切り下げられ、そのままおくなりなされたし、一昨々日さきおととい些細ささいとがで、お納戸役なんどやくの金吾様が命をお取られなされました
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この我がおしえおぼえて決してそむくことなかれとねんごろにいましめ諭して現世このよりければ、兄弟共に父の遺訓にしたがひて互ひに助けあひつつ安楽に日をくらしけり。
印度の古話 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
かんじんの娘がなくなってからも土人達はあらそいをつづけました。そうして一人一人死んで行き遂々土人達は一人残らず滅びて行って了いました。
そこでまた一度沈めた。もうおかくれになったろうと思って挙げますとまだじょうに入って居らるるようで死に切りませぬ。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
け放ちたる廊には世をみまかりし僧どもの像をならべ懸けたり。部屋といふ部屋の戸には獻身者の傳記より撰び出したる畫圖を貼り付けたり。
二年前両親にいなれ、いと心細く世を送れる独身者なり、彼は性質素直にして謹み深く、余の壮年のごとく夜遊びもせず、いたずらなる情人も作らず、家に伝わる一畝の田を旦暮たんぼに耕しくさぎ
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)
「へゑ、只今御愁嘆の場で御座います、もう、近々おくれになりますげなけん、そのお別れの口上で……」
日記より (新字旧仮名) / 伊藤野枝(著)
大をせいといい、逝を遠といい、遠を反という。
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心岡倉覚三(著)
その人がずっと私の側へ来て「やあやあ話の様子を聞いて居ったが果たしてそうであった」と大いに悦んで私の手を握られたのが、この間フランスのマルセーユでなくなられた文学士藤井宣正師ふじいせんせいしである。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
執リテ矻々こつこつ事ニ是レ従フト雖モ俗累ぞくるいちゅうヲ内ニ掣シテ意ノ如クナラズ其間歳月無情ゆきテ人ヲ待タズ而シテ人生寿ヲクル能ク幾時ゾ今ニシテ好機若シ一度逸セバ真ニ是レ一生ノ恨事こんじ之ニ過グルナシ千思せんし万考ばんこうすみやかニ我身ヲ衣食ノ煩累はんるいト絶ツノ策ヲ画スルノ急要ナルヲ見又今日本邦所産ノ草木ヲ図説シテ以テ日新ノ教育ヲ
ひながらいましもなつかしき母君はゝぎみうわさでたるに、にしことどもおもおこして、愁然しゆうぜんたる日出雄少年ひでをせうねん頭髮かしらでつゝ