“空頼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そらだの78.9%
そらだのみ10.5%
そらたのみ5.3%
そらだのめ5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このぶんで今年の冬を無事ぶじに経過し得ればたしかなものだと、人もそう思い自分もそう思うた。けれどもこれは空頼そらだのみであった。
廃める (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
午餐ひるもおしなしくなかつた。自分じぶんでも今日けふあきなひられないとあきらめた。明日あすつたらばとおもつてた。しかしそれは空頼そらだのみであつた。おしな依然いぜんとしてまくらはなれられない。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
僕はその時、浜田の顔を見た瞬間に、——浅草に行つて探し出すといふ空頼そらたのみを棄てずには居られなくなつた。
蘭丸の絵 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
幾度かうちかえし/\見て、印紙正しく張りつけ、漸く差しいだしたるに受取うけとったとばかりの返辞もよこさず、今日は明日はと待つ郵便の空頼そらだのめなる不実の仕方
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)