“物悲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ものがな75.0%
ものかな25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
は、ふかい、ふかい、うれいにしずみました。毎日まいにちやまいただきとおくもは、灰色はいいろ物悲ものがなしいものばかりでありました。
山の上の木と雲の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
領主 物悲ものがなしげなるしづけさをばこの朝景色あさげしきもたらする。かなしみてか、おもてせぬわ。いざ、とも彼方かなたて、きぬ愁歎なげきかたはん。ゆるすべきものもあれば、ばっすべきものもある。
まさちゃんは、さむい、木枯こがらしのきそうな、晩方ばんがたの、なんとなく、物悲ものかなしい、西空にしぞらの、夕焼ゆうやけのいろを、えがいたのです。
ペスをさがしに (新字新仮名) / 小川未明(著)
青々あおあおとした常磐木ときわぎが、うすぐもったそらに、かぜかれて、さやさやとずれがしています。よわひかりは、物悲ものかなしそうに、したや、建物たてものや、そののすべてのもののうえらしていました。
雪の上のおじいさん (新字新仮名) / 小川未明(著)