“災”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わざわい47.5%
わざわ20.0%
わざはひ13.8%
さい7.5%
わざは3.8%
とが2.5%
わざわひ2.5%
やく1.3%
ワザワイ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天の与える物を取らずんば、わざわいその身に及ぶということがありましたね、あのがんりきというイケすかない野郎の手をかりて、ウブで
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
わざわいが、どこにひそんでいるかわからぬ、といったような感じが、そんなことから、いつとはなしに、彼の胸に芽生えはじめていたのである。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
彼女が、いま五年後にそのわざはひを思ふ時、痛みは古く思出の淡いことを恐れた。自分の災は新らしい、自分の痛みは新らしい。
三十三の死 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
之に遇えば物に害あり。ゆえ大厲だいれい門に入りて晋景しんけい歿ぼっし、妖豕ようしいて斉襄せいじょうす。くだようをなし、さいおこせつをなす。
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
けれど、結果はやはり二手損がわざはひして、坂田は木村に圧倒的に攻められて、攻撃に出る隙もなく完敗してしまつたのだ。
聴雨 (新字旧仮名) / 織田作之助(著)
あまりにつらきとがそ。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
朕薄徳を以てかたじけな重任ぢゆうにんけたり。未だ政化をひろめず寤寐ごみにも多くづ。いにしへの明主は皆先業をくしてくにやすらかに人楽しみわざわひ除かれさきはひ至れり。何の政化を修め能く此の道をいたさむ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
「馬鹿にしている、こんなものをつくりあがって!」と私達を罵り、思わず癇癪の拳を振りあげてこのブロンズ像の頭をなぐりつけて、突き指のやくい、久しい間うでをしていたことがある。
ゼーロン (新字新仮名) / 牧野信一(著)
ことわざにも——キ人ノナンハ人ミナ惜シミ、好悪ニワザワイナキハ人ミナイブカル——とある通り、天の救いといえるものか。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)