“此方側”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こっちがわ36.4%
こちらがわ27.3%
こちらがは18.2%
こつちかわ9.1%
こつちがは9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新橋の川岸へ上って大通りを通り、おのずから新銭座の方へ行くのだから、此方側こっちがわすなわち大通り東側の方をとおって四辺を見れば人はただの一人も居ない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
墓の此方側こちらがわなるすべてのいさくさは、肉一重ひとえの垣にへだてられた因果いんがに、枯れ果てたる骸骨にいらぬなさけの油をして、要なきしかばね長夜ちょうやの踊をおどらしむる滑稽こっけいである。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「をかしなやつ一人ひとり此方側こちらがは土塀どべいまへに、砂利じやりうへしやがみましてね、とほるものを待構まちかまへてるんです。」
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
のぱつちりしたうつくしい一おんなわたし食卓しよくたく向側むこうかわへ「どうぞ」とつて案内あんないしてくれたが、たれもまだはいつてこないので躊躇ちうちよしてゐるうちに、此方側こつちかわ左手ひだりて椅子いすることになつて
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
『が、それはうでもいとして、緑門アーチみん競技場グラウンド此方側こつちがはから何處どこかへつてしまうかしら』とあいちやんはおもひました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)