“歓”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
よろこ74.8%
かん10.2%
うれ4.7%
よろこび4.7%
ヨロコ2.4%
くわん1.6%
たの0.8%
よろこば0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老時計商は先刻よろこばしい笑顔をして、その楽曲のことを言った。「実にいい。荒っぽいところがない。どのかども丸くなってる……。」
いまかんを通じたばかりの女の首が、ドサリ、血を噴いて、畳を打った。播磨大掾はりまだいじょう水無みな井戸いどの一刀はもう腰へかえっている。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
もちろん、T氏も母のおせッかいを好意で見てくれたし、ぼくや弟には、人の家であっても、母が立ち働く姿を見ているだけでもうれしかった。
けれ共、その心をさぐり入って見た時に、未だ若く、よろこびに酔うて居る私共でさえ面を被うて、たよりない涙に※ぶ様になる程であるか。
大いなるもの (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
サハ云エ、君ハ余ガ妻ノオイナリ。余ハ、年来君ノ小心ト暗愚ヲアワレム者、強イテ虐刀ギヤクトウヲ加ウルニ忍ビズ。ムシロ生涯、生キルノ扶持フチヨロコンデ恵マン。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
折から校書かうしよ十数輩と共に柳橋万八まんぱちの水楼に在りし、明子の夫満村恭平と、始めて一夕いつせきくわんともにしたり。
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
其の事をちびり、ちびり思い出しては独り嬉しい、甘い思い出をたのしんでいたが、斯うち壊されて、荒されて見ると大事にしまっていたとて詰らぬことだ。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
よろこばしやわが腹に。物がましきはなかりけり。神の結びし腹帯も。疑ひもやゝとけたれば。心にかゝる雲もなし。」云々しか/″\と云ふに至りては、明らかに因果の結局をあらはして