植物しょくぶつ)” の例文
世界せかい植物しょくぶつあいするひとたちで、おそらく、わたしをっていないものはあるまいね。わたしは、みなみあたたかなしまはやしなかそだちました。
みつばちのきた日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かゝるかたきが、植物界しょくぶつかいにも、人間界にんげんかいにも、つねぢんどって相鬪あひたゝかふ……仁心じんしん害心がいしんとが……しかうしてしいかたつときは、たちま毒蟲どくむし取附とりつかれて、その植物しょくぶつ枯果かれはつる。
誰かが岩の中にもれた小さな植物しょくぶつのまわりに、水酸化鉄の茶いろなが、何重なんじゅうもめぐっているのを見附みつけました。それははじめからあちこち沢山たくさんあったのです。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
そこは、ずっとあるしまみなみはしでありまして、気候きこうあたたかでいろいろなたか植物しょくぶつが、緑色みどりいろしげっていました。
お姫さまと乞食の女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
たとえばその岩には沈んでできたしまのあること、木のえだくきのかけらのうずもれていること、ところどころにいろいろな沼地ぬまちえる植物しょくぶつが、もうよほど炭化たんかしてはさまっていること
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
また熱帯ねったい植物しょくぶつが、反対はんたいさむくにへくればれてしまうように、ぜいたくにれたひとは、すこしの貧乏びんぼうにもつことができないのとおなじなのです……。
さまざまな生い立ち (新字新仮名) / 小川未明(著)
学者がくしゃは、そのはな帽子ぼうしにさしました。もっとこのあたりをたずねたら、あたらしい、不思議ふしぎ植物しょくぶつ発見はっけんされないものでもないと、をさらにしてあるいていました。
なまずとあざみの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
南洋産なんようさん緑色みどりいろなが植物しょくぶつが、おおきなはちえられて、すみのほうと、中央ちゅうおういてありました。
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
屋根やねひくいえが、ところどころにありました。おおきな植物しょくぶつが、こんもりとして、うみほうからいてくるかぜに、うちわをふるように、はたはたと夜空よぞらおとをたてています。
南方物語 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして北国きたぐに植物しょくぶつが、かぜや、ゆきたたかうことをわすれたときにれてしまうように、くるしみとたたかってきたひとが、そのくるしみをわすれたときは、やはり、そのひとは、わってしまうでしょう。
さまざまな生い立ち (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのかなたには、これらの植物しょくぶつのふるさとがありました。ほしひかり高原こうげんそらにかがやいたように、ふけのそらにきらめき、さすがに、都会とかいにも、あきがきたのをおもわせて、かぜがひやひやとしました。
銀のペンセル (新字新仮名) / 小川未明(著)
なぜならどんな植物しょくぶつ太陽たいようひかりなか生長せいちょうしたから、そして、ひかりめぐまれ、やわらかなあたたかなつちそだてられながら、どうして、生長せいちょうしないかということは、その理由りゆうがわからなかったからでした。
さまざまな生い立ち (新字新仮名) / 小川未明(著)