しら)” の例文
この疫病の原因がしらべられたが、さうすると次ぎ/\と色々な事實が現はれて來た爲めに世間の人々の憤怒は極度に達したのである。
それから早速さっそくひとたのんで、だんだん先方せんぽう身元みもとしらべてると、生憎あいにくおとこほう一人ひとり息子むすこで、とても養子ようしにはかれない身分みぶんなのでした。
最初の氷は特に興味あり、完全なもので、堅く黒っぽく透明で、水の底の浅いところをしらべて見るのに絶好な機会をあたえた。
男は刃わたりを手のひらでしらべたときに、っと女が俵のなかにあることを言ったことを考え、ぎっくりして顔いろまで、変えて女を見つめた。
香爐を盗む (新字新仮名) / 室生犀星(著)
不運ふうん人達ひとたちておりゃる地盤グラウンドだけはえるが、この不運ふうんほん原因グラウンドは、ようしらべてぬうちはわからぬわい。
詩人はその題のために動さるゝことなかれ。その心は冷なること氷の如くならんを要す。その心の生ずるところをば、先づ刀もてり碎き、一片々々にしらべ視よ。
そのしか所以ゆえんは、各自バイブルにきてしらぶれば明瞭となるであろう。一例を挙げれば、かのイシアの啓示などがそれである。何と彼自身の個性の匂いが強烈なことであろう。
で、仏元は廷珸のところへ往って、雲林を返して下さいというと、廷珸は承知して一幅を返した。一幅は何もことなってはいなかった。しかし仏元は隠しじるしのありどころについてその有無をしらべた。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
美伃 妾? 母さんと衣装しらべに。
華々しき一族 (新字新仮名) / 森本薫(著)
長いあいだ何にももったことのないように見える人々でさえ、よくよくしらべてみると、誰かの納屋にいくらかを貯えているのを見出すであろう。
そのてん充分じゅうぶんふくみをねがってきます。機会きかいがありましたら、だれかの臨終りんじゅう実況じっきょうしらべに出掛でかてもよろしうございます。
自分の心のうちを眺め、その思想や感情をしらべ、はてしのないらちのない、想像の荒野の中を逍遙さまよつてゐるのを嚴格な手で安全な常識のをりの中につれ歸らうと努力した。
領主 あくまでもつくしてこの虐殺ぎゃくさつ所因しょいんしらべい。
さてこの天狗てんぐもうすものの性来せいらい——これはどこまでってもわたくしどもにはひとつのおおきななぞで、しらべればしらべるほどちなくなるようなところがございます。
「蝋燭を持つて參りますわ。そして後生ごしやうですからお起きになつて下さいまし。誰かゞ何かたくらんだのです。何事だかまた誰の仕業しわざだか、おしらべになるのに早過ぎはしまいと思ひます。」