札幌さつぽろ)” の例文
いや串談じようだんではなし札幌さつぽろ病院長びようゐんちやうにんじられて都合次第つがふしだい明日あすにも出立しゆつたつせねばならず、もつと突然だしぬけといふではなくうとは大底たいていしれてりしが
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
札幌さつぽろに着いた當座は、羽織を脱いでも暑くツて仕やうがなかつた盛夏が、早や、いつのまにか過ぎ去つて、秋の風らしいのが吹き出してゐる。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
しかもクリスチヤンの彼女かれをつとが、まち日曜にちえふごとにかよつてゐた札幌さつぽろのおなじある教會けうくわいに、熱心ねつしんかよつてたことなどがわかると、彼女かれはなんだか
追憶 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
余が札幌さつぽろに滞在したのは五日間である、僅に五日間ではあるが余は此間に北海道を愛するの情を幾倍したのである。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
九百八十六部の「夢みつつ」は札幌さつぽろの或物置小屋の砂埃すなほこりの中に積み上げてあつた。が、それはしばらくだつた。彼の詩集は女たちの手に無数の紙袋かみぶくろに変り出した。
詩集 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
札幌さつぽろ行の列車は、函館はこだての雜沓をあとにして、桔梗、七飯なゝえと次第に上つて行く。皮をめくる樣に頭が輕くなる。臥牛山ぐわぎうざんしんにした巴形ともゑなりの函館が、鳥瞰圖てうかんづを展べた樣に眼下に開ける。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
廉介からは、一と月ぶりに、三人に宛てて札幌さつぽろの消印のある絵葉書が届いた。
落葉日記 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
……あらゆるとつて、「これ惠比壽ゑびすビールの、これ麒麟きりんビールの、札幌さつぽろくろビール、香竄葡萄かうざんぶだう牛久うしくだわよ。甲斐産かひさんです。」と、活東くわつとうはなつつけて、だらりとむすんだ扱帶しごきあひだからもせば
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
札幌さつぽろ一昨日オトツヒ以来
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
くちるきおひとこれをきて、さてもひねくれしおんなかな、いまもし學士がくしにありて札幌さつぽろにもゆかず以前いぜんとほなまやさしく出入でいりをなさば
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
札幌さつぽろ
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
をりふしはひにいままでこともなき日本全圖にほんぜんづなどヽいふものをおたみがお使つかひの留間るすひろけてこともあり、新聞紙しんぶんしうへにも札幌さつぽろとか北海道ほくかいだうとか文字もじにはいちはやくのつく樣子やうす
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)