拔出ぬけい)” の例文
新字:抜出
かれ起上おきあがつて聲限こゑかぎりにさけび、さうしてこゝより拔出ぬけいでて、ニキタを眞先まつさきに、ハヾトフ、會計くわいけい代診だいしん鏖殺みなごろしにして、自分じぶんつゞいて自殺じさつしてしまはうとおもふた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
そつ拔出ぬけい家主いへぬしの庄兵衞方へ至り見れば此方こなたまちに待たることゆゑもやらず茶をわかし菓子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
もしたましひ拔出ぬけいでたらんか、これ一顆いつくわ碧眞珠へきしんじゆに、露草つゆくされるなるべし。ひともしあだあらば、みなやいばつてかたきたん。靈山れいざん汽車きしやせまれり。——山北やまきた——山北やまきた——
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はたまた、千束ちづかふみ一言ひとことも返さざりし我が無情を恨み給はん時、いかにいらへすべき、など思ひ惑ひ、恥かしさも催されて、御所ごしよ拔出ぬけいでしときの心の雄々をゝしさ、今更いまさら怪しまるゝばかりなり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
長蟲ながむし苦悶くもんへず蜒轉𢌞のたうちまはり、のがでんといだ纖舌せんぜつほのほよりあかく、ざるより突出つきいだかしらにぎちてぐツとけば、脊骨せぼねかしらきたるまゝ、そと拔出ぬけいづるをてて、しかばねかたへうづたか
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)